第二種有機溶剤とは?
第二種有機溶剤とは、有機溶剤中毒予防規則(有機則)第一条で指定されている有機溶剤を指します。
産業洗浄においては現在、比較的安価で洗浄力の強い、いわゆる使い勝手の良い洗浄剤の多くがこの法令に該当します。
しかし第2種有機溶剤を使用するには換気設備・環境測定・健康診断をしなければならないという義務が使用者にかせられており、正しく使用する際は大きなイニシャル(設備費用)・ランニングコスト(人件費)が大きく発生します。
第二種有機溶剤の対象物質は?
対象物質名 | CAS番号 |
---|---|
アセトン | 67-64-1 |
イソブチルアルコール | 78-83-1 |
イソプロピルアルコール(IPA) | 67-63-0 |
イソペンチルアルコール(イソアミルアルコール) | 123-51-3 |
エチルエーテル | 60-29-7 |
エチレングリコールモノエチルエーテル(セロソルブ) | 110-80-5 |
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(セロソルブアセテート) | 111-15-9 |
エチレングリコールモノ-ノルマル-ブチルエーテル(ブチルセロソルブ) | 111-76-2 |
エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ) | 109-86-4 |
オルト-ジクロルベンゼン | 95-50-1 |
キシレン | 1330-20-7 |
クレゾール | 1319-77-3 |
クロルベンゼン | 108-90-7 |
酢酸イソブチル | 110-19-0 |
酢酸イソプロピル | 108-21-4 |
酢酸イソペンチル(酢酸イソアミル) | 123-92-2 |
酢酸エチル | 141-78-6 |
酢酸ノルマル-ブチル | 123-86-4 |
酢酸ノルマル-プロピル | 109-60-4 |
酢酸ノルマル-ペンチル(酢酸ノルマル-アミル) | 628-63-7 |
酢酸メチル | 79-20-9 |
シクロヘキサノール | 108-93-0 |
シクロヘキサノン | 108-94-1 |
1,4-ジオキサン | 123-91-1 |
ジクロルメタン(二塩化メチレン) | 75-09-2 |
N,N-ジメチルホルムアミド | 68-12-2 |
スチレン | 100-42-5 |
テトラクロルエチレン(パークロルエチレン) | 127-18-4 |
テトラヒドロフラン | 109-99-9 |
1,1,1-トリクロルエタン | 71-55-6 |
トルエン | 108-88-3 |
ノルマルヘキサン | 110-54-3 |
1-ブタノール | 71-36-3 |
2-ブタノール | 78-92-2 |
メタノール | 67-56-1 |
メチルイソブチルケトン | 108-10-1 |
メチルエチルケトン | 78-93-3 |
メチルシクロヘキサノール | 25639-42-3 |
メチルシクロヘキサノン | 1331-22-2 |
メチル-ノルマル-ブチルケトン | 591-78-6 |
*上記有機溶剤が5%を超えて含有されている物質も該当します。
洗浄剤をご使用の際はSDSにて含有物質をご確認下さい。
どのように対応すれば良いのか?
上記に該当する場合下図に記す項目の義務が生じます。
厚生労働省ホームページ引用
第二種有機溶剤の代替
有機溶剤中毒予防規則に該当しない洗浄剤を使用する・代替することで、この様な設備費用や人的管理費を削減することが可能です。特にハンドリングによる洗浄を行っている場合、定められている環境下(許容濃度内)での洗浄が特に難しくなってまいりますので代替をお勧め致します。また該当する洗浄剤からの代替を行うことで従業員満足度や企業コンプライアンスも向上すると存じます。